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わたくしごと・・・⑦

今年は梅雨らしい梅雨ってんでしょうか。
そういえばこのブログを始めた5月も一週間近く雨模様でしたねぇ。
11年前のあの時も、確かこんな梅雨らしい梅雨の年でした・・・。

おっ珍しく前置きが短いねぇ
と言うわけで早速始めさせていただきます。

翌朝、看護士さんに起こされてカーテンの開いた窓から外を見ると
雨が降っていた。
病院は知ってるのだが自分がどのあたりの病室に居るのかさっぱり判らず、
朝の病棟の慌しい雰囲気が開いたドアの前を通り過ぎる入院患者や
看護士さんの足音で感じとっていた。
昨夜は感じなかった身体の痛みも一晩経つとあちこちで起きだし
吊られている為に身体も足の方へすり下がっていた。

看護士さんが再びやってきて検温やら点滴の様子やら、
それから色々説明してくれた。
かみさんも早々にやってきてくれて、食事の支度やら
これからしばらくの間、ここで生活するための細々したものを
サイドテーブルの引き出しへ入れたりしてくれた。

それから手術予定日までは毎日が退屈さと苦痛との毎日だった。
動けないし痛みや微熱の為、食欲もわかず、
左手で食べられるようにとわざわざ握ってくれたおにぎりも
病院食の柔らかいご飯の為に何となくべたっとした感じで
余計にげんなりした

横になっていても寝腰というのか、とにかく腰が痛いし、
かといって寝返りもうてず、起こせるのは上半身のみ。
ほぼ毎日降っていた雨と窓から見える変わらぬ景色とで
鬱々とした毎日を送っていた。
おしっこは尿瓶、うんこは寝たままでホーローの薄い便器にして
風呂へは勿論入れず身体を拭くだけだった。

『とにかく早く手術をしてもらいたい』の一心だった。

一週間後の予定だった手術が熱が下がらず翌週に延びてしまった。
もう一週間もこんな状態だと思ったら本当にげんなりした。
想い出してみてもこの時の鮮明な記憶は正直あまり浮かびあがってこない。
想い出せるのは雨と隣の病棟の壁となんとも言えない腰のだるいような痛みくらいだ。
人の脳は嫌な記憶はあやふやにしてあまり想い出せないように働くらしい。

そんなわけでようやく手術が決まった時には、出来るものなら
小躍りしたいくらいだった

いよいよ手術当日がやって来た。
浣腸やら何やら朝から慌しく準備をして
うっとおしい牽引器具からようやく解き放たれて
脊髄がごりごりする麻酔をして準備室へ向かった。
手術室へ入りしばらくすると全身麻酔の為のマスクを
『1、2、3と数えるからゆっくり吸ってね』と
麻酔科の先生が鼻と口にそっと押し当てた。
『1、2・・・』暗闇の中へ瞬く間に落ちた。


『こじさん、こじさん・・・終わったよ』の声に
『何だよ気持ちいいのにぃ。もう少し寝かせておいて・・・』
と心で思いながら目を開けた。
お花畑も手招きする誰かも見ることなく
ほんの数分しか経っていないうちに終わったような気がした。

『えぇ?もう終わったんですか?』
『終わったわよ』顔見知りの看護士さんが答えた。
『こんなに爽やかに麻酔から目覚めた人珍しいわ』
と笑いながら言っていた。

手術後、病室は4人部屋に移っていた。
病室にはその時、おれを含め3人ほどが居た。

麻酔が覚めきっていない状態でうつらうつらしていたが
どこより下唇の右側がしびれるように痛かった。
それでも膝を吊っていたあの忌まわしい牽引器具から開放された事が
何より嬉しく白熱灯の柔らかいベッドライトの光を閉じた瞼に感じながら、
いつしかまた眠りに落ちていった。 翌朝、起きると久しぶりに空は晴れていた。
今までの病室と違い窓から見る、そこには壁はなかったし、
何より自由に起きられるのだ。
と言っても点滴やら尿パック?はまだ付いたままだ。
昨夜も当直だった元気のいい顔見知りの看護士さんがやってきて
朝の挨拶を交わした。

手術は髄内釘と呼ばれるチタンの棒を大腿骨と尺骨に入れたようで
骨折と言うとギブスだと思ってたおれは細くなった腕の
僅かな傷口のガーゼに逆に不安になった

点滴も終わりちん ピー【自粛】から尿パックに繋がってる管も抜かれ
『歩いていいよ』と先生も看護士さんも言っている。
『歩いてトイレ行く?』
とにかく歩いてもいいらしい。って、えぇっー?
いきなりかい!

そんなわけで手を借りて久しぶりに立ち上がろうとすると
立ちくらみでくらくらとしてしまった
考えてみれば2週間寝たままだったのだ。
しばらくベッドに腰掛けて目眩が治まるのを待って、
うんこはベッド脇に持って来てもらったポータブルトイレにする。

それから朝の一通りのお決まりの行事がすんで取りあえず
車椅子を押してもらって久しぶりにそこいらを散策した。
と言ってもここに入院するのは初めてだ。
もっとも入院自体、中一の盲腸のとき以来だが・・・。

おれが2週間縛られていた病室はすぐ隣だった。
最初に運ばれた処置室やロビーや売店のあたりをうろうろして
また病室に戻った。
寝ていただけの時に見た印象とは随分違って見えた。
もっとも実際に見ていたのはほとんど天井と隣の病棟の壁だけだったが・・・

この病院の病棟へ来るのは、勿論初めてではないが、
お見舞いではなく自分が見舞われる方だと思ったら
なんだかへんてこな気にもなったが、
とにかく動ける事が何より嬉しかった。

それから2、3日が経った朝、当直だったこの間の元気のいい
看護士さんが右足を動かそうと足首を持ってそっと持ち上げた。
この時の痛みは今回の事故からの経過の中で一番痛かった気がした。
あまりの痛さに泣きながら笑っていた

人はきっと極限の痛さや恐怖を感じると笑うように
脳みそにインプットされているらしい。って根拠はないが・・・。


18、9?の頃から、この数年は事故直前までの20数年来
チェーンスモーカー並みに吸っていたタバコも入院直後から
(まぁ、吸える状況ではなかったが・・・)
不思議と吸う気にもならず骨のつきが悪くなると何かで読んだので
尚更止めようと思った。

どれくらい吸っていたかと言うとその前からも吸っていたが
新婚旅行で行ったシンガポールで持って行ったタバコが終わり
両切りのラッキーストライクを買って吸ったら南国の湿った空気と
相まってなのか、とても旨く、それからしばらくは戻ってからも
吸っていた。
買ってきたタバコが終わってしまったので、探してみたが当時は
売っておらず、仕方なしに色々試して缶ピースに落ち着いた。
そんなのを一日40本~50本吸っていたら流石に肺が痛くなったので
フィルター付きに変えて、セブンスターを一日2箱は吸っていた。

-閑話休題-


同じ病室の人、隣の病室の人や同じ病棟の入院患者や
先生や看護士さんとも打ち解け車椅子で院内を暴走したりしていた。
(良い子はマネしないでね

一週間ほど過ぎた頃、一人の看護士さんが
『こじぞうさん、まだ車椅子乗ってるの?駄目駄目』
とキャスター付きの歩行器を持ってきたので
車椅子の暴走は出来なくなった。


車椅子から歩行器に変わってしばらく経ったある晩、
確か消灯後の11頃だったと思うが空いているもう一つのベッドに
『イテテテてっ』と言いながら新たな入院患者が運ばれてきた。

9時の消灯と言ってもほとんどの人が眠れるわけでもなく、
皆イヤホンでテレビを見たり本を読んだりしていた。

『ぎゅーん』とドリルの音とひときわにぎやかく
『イタタタたぁ』と言う声が聞こえあの忌まわしい牽引器具を
取り付けている事がカーテン越しにも判った。

薄明かりのカーテンの隙間からちらっと見えた奥さんらしき人は、
高校の後輩だった・・様な気がした。
カーテンの向こうから聞こえる小声の話を聞いていると
どうやら車の事故で腕を骨折したようだった。


翌朝、病院の規則正しい生活に慣れすっかり早起きになったおれは
隣のベッドのSさんと昨夜のドリルでの穴あけを
『ありゃ痛いよ』『痛いっつうか熱いって感じですよね』
なんて少しばかりお互い先輩風を吹かせ話し合って
いつものように洗面所へ行き顔を洗ったり朝の準備をした。

昨夜入院した人は、まだ寝ているらしかったが
昨夜のしゃべり方などで、おれより若い人っぽい感じがした。

朝再び訪れた奥さんらしき人はやっぱり後輩だった。

カーテンが開いても顔の包帯で表情はわからなかったが、
何度か病室を出入りしていると、何回目かに腕を吊られたその人が
『こじぞう君だよねぇ?おれだよ、TだよT』
『TさんてあのTさん?』

もう一人の親友となるTさんとの意外な場所での意外な形での
約10年ぶりの再開であった。

この記事へのコメント

- こじぞう - 2006年07月06日 23:13:07

甜々さん、こんばんは。
入院するのって本人は勿論大変だけど
毎日通う家族も大変でございますね。
ほんと色んなドラマがありますね。

ZENRA-MANさん、こんばんは。
粉々すか!痛そうなのでやんす。
幽霊は見なかったなぁ。
看護士さんとそんな話はよくしてたけど。
ほんと骨折で入院て他が元気なだけに
色々やっかいなのでございます。だははは。

- ZENRA-MAN - 2006年07月06日 16:21:18

俺も、肘の骨が、ホネホネロックを歌って、
粉々になって、手術して、その後のリハビリは、地獄のようでしたよ。
でも、あの地獄を見なかったら、今頃、普通には動かない腕だったと思います。

そういや、入院中、何度も幽霊をみましたよ。
暇だったので、ちょうどイイ暇つぶしが出来ました、幽霊のおかげでwww

- 甜々 - 2006年07月06日 16:12:26

うちの母もちょっと前入院しておりましたが
病院ってドラマがありますよねぇ。

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